ランサーズで終わった案件の半分は、選定されずに消えた

終了した案件の内訳を帯グラフで示した製図風の図。選定されずに終わった割合51%を寸法線で示している

提案した案件から「自動キャンセル」という通知が届きます。
最初は、自分が落とされたのだと思っていました。

手元の記録を数えて、そうではないと分かりました。
ランサーズで終了した39件のうち20件は、誰かが選ばれて終わったのではなく、選定されないまま消えています。
集計した全57件で見ても35%です。

ふだんはフリーランスでWeb制作をしています(運営者情報)。
自分の応募記録を集計した数字を出します。

目次

数えた結果

先に、この数字が何の集計なのかを書きます。
ここを誤解すると読み違えます。

  • 対象は「終了が確認できた案件」57件(2026年8月3日〜8月18日に記録)
  • そのうち56件(98%)に提案を出している
  • 受注した案件はこの集計に入っていません。進行中の案件は別で管理しているためです

つまりこれは「終わった案件が、どう終わったか」の内訳です。
受注率の話ではありません。

終了理由の呼び名はサービスごとに違う

もうひとつ先に断っておきます。
終了の通知に使われる言葉が、サービスごとに違います。

サービス届く通知の種類
ランサーズ選定終了/自動キャンセル/依頼キャンセル
クラウドワークス辞退

区分の切り方そのものが違うので、「どちらのほうがキャンセルが多いか」という比べ方はできません。
この記事でも比較はしません。
以下はランサーズで終了した39件だけの内訳です。

39件のうち20件は、選定されずに終わった

終了の理由件数意味
選定終了17件他の人が選ばれた(提案が不選定)
自動キャンセル11件選定の期限が切れた
依頼キャンセル9件クライアントが募集を取り下げた
その他2件見送り/規約違反

自動キャンセルと依頼キャンセルを足すと20件。
39件の51%です。

この20件で起きているのは、誰かが選ばれて自分が落ちたということではありません。
選定そのものが行われないまま、募集が閉じています。

提案を書いた側から見ると、どちらも同じ「決まらなかった」に見えます。
しかし中身は違います。
前者は競争に負けた。
後者は競争が成立しなかった。

提案数を見ても、キャンセルされる案件は見分けられなかった

ここが本題です。
応募する前に見分けられるのか。

まず疑ったのは、応募が殺到している案件ほど選定が止まるのではないか、ということでした。
ライバルの提案数を比べます。

グループ件数提案数の中央値範囲
キャンセルで終わった20件82.534〜183
選定終了で終わった17件8914〜125

差は見えませんでした。
範囲も大きく重なっています。
この件数では、提案数からキャンセルされるかどうかは判断できないというのが正確な言い方です。
件数が増えれば違う結果になる可能性は残ります。

ちなみに全体(53件・提案数が記録できたもの)では、中央値68人、最大183人です。
案件1件に対してそれだけの人が提案を出しています。
この母数の話はWeb制作フリーランスが案件を取れない理由のほうに書きました。

ひとつだけ、差が出たものがある

提案数では分かりませんでしたが、「終わるまでの早さ」には違いがありました。
案件情報を取得した日から、終了の通知を記録した日までの日数です。

終了の理由件数日数の中央値範囲
依頼キャンセル9件7日2〜16日
自動キャンセル11件18日15〜20日
選定終了17件17日0〜19日

クライアントが募集を取り下げる場合だけ、早い段階で起きています。
2日で消えたものもありました。
一方、選定期限切れによる自動キャンセルは15日以降に集中していて、選定終了とほぼ同じ時期です。

ただしこれは「募集が出ていた期間」ではありません。
私が案件を取得した日が起点で、終了を記録した日が終点です。
通知が届いてから記録するまでの時間差も含まれています。
目安として見る程度のものです。

それでも、応募して2週間ほど音沙汰がないなら、もう選定の期限が近いか、すでに他の人が選ばれていると考えて動いたほうがよさそうです。

見分けようとするより、消える前提で動くほうが早い

手元のデータからは、応募前に見分ける方法を見つけられませんでした。
「こう見れば地雷が分かる」と書きたいところですが、数字がそれを支えていません。

そこで考え方を変えました。
一定の割合で消えるものとして、提案の作り方のほうを変えるという方向です。

1件あたりにかける時間を決める

提案の半分が、読まれたかどうかも分からないまま消えるなら、1件に何時間もかけるのは割に合いません。
私は提案文の作り方を変えました。
以前は要件を隅々まで読み込んで細かく書いていましたが、いまは輪郭を示すところまでにしています。

これは手を抜くという意味ではありません。
返事が来てから深く書く、という順番に変えただけです。

落ちた理由を分析しすぎない

「なぜ選ばれなかったのか」を毎回考えていると、消耗します。
ランサーズ経由の分は、その半分でそもそも誰も選ばれていません。
提案の内容を反省しても、答えは出ません。

通知の種類は見るようにしています。
選定終了なら競争に負けた。
キャンセル系なら案件自体が流れた。
後者を自分の実力の問題として数えないだけで、判断は楽になります。

数を打つ経路と、確実性の高い経路を分ける

公募は、この不確実さを含んだ経路です。
これだけに頼ると、仕事の量が読めません。

私は公募に応募しつつ、常駐の案件も並行してやっていた時期があります。
性質がまるで違うので、そのあたりは常駐案件と受託案件はどちらがいいかに書きました。

この数字の限界

最後に、この記事の数字がどこまでのものかを書いておきます。

  • 約2週間・57件の記録です。年間を通した傾向ではありません
  • 受注した案件は入っていません。「終わった案件の内訳」であって、受注率ではありません。受注分を足せば、キャンセルの割合は下がります
  • この記録は案件フォルダを片付けたときに1行だけ残る仕組みです。まだ手元に残している案件は入っていません
  • 私が応募した案件の範囲です。案件の選び方が偏っていれば、数字も偏ります
  • キャンセルの理由はこちらからは見えません。クライアント側の事情は推測になります

そのうえで、「終わった案件の半分は選定されずに消えた」という事実は、私の記録の中では動きません。

提案が通らないと感じているなら、通知の種類を数えてみてください。
思っているほど負けていない可能性があります。

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この記事を書いた人

宮城県東松島市でひとりでWeb制作をやっています。Web業界10年、会社員時代に50を超えるプロジェクトを担当したのち独立。実際に使った道具と、迷って決めたことを書いています。

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